自分は平気!うちの企業は大きいから!
「自己選択をすることは大事だということはわかってけど、今の自分には必要ないかな・・・
うちの企業は比較的に大きな企業だし、潰れない業界だから定年までは大丈夫だと思うし・・・」
こんなふうに思われる方もいらっしゃるかもしれません。実際に私が勤めている会社も、特定の市場で大きなシェアを占めている一方、これからの市場の広がりは大きくなく、強力な他業種からの参入もないため「おそらく潰れないだろう」と9割9分の社員が思っているます。(独断と偏見が混じっています。)コロナの時でさえ、給料の値下がりがない安定した業種でした。
そんな安定した業種にいるとVUCAの時代でかつ変化の激しい世間がどこか他人事のように思え、変化の波は自身の業種には襲い掛からないだろうと錯覚します。
この錯覚の名前こそが、「正常性バイアス」です。
正常性バイアスとは
「正常性バイアス(normalcy bias)」は、人間が予期しない事態に対峙したとき、「ありえない」という先入観や偏見(バイアス)が働き、物事を正常の範囲だと自動的に認識する心の働き(メカニズム)を指します。
何か起こるたびに全てに対応していると精神的・肉体的に疲れてしまうので、過剰なストレスを回避するために自然と“脳”が働き、“心”が平安になるように作動するようになっております。これは平常時であれば有効に働くのですが、非常時であっても平常時と思い込んでしまう心理が災害時には不幸に働いてしまうことが、東日本大震災の教訓となっております。
被災後に避難された方々は、「大地震の混乱もあり、すぐに避難できなかった」「あれほど巨大な津波が来るとは想像できなかった」と口にされたそうです。
状況は違えど、この変化の激しい時代に「自分は違う、安全・安心の場所にいる」と思ってしまっていた私は、まさしく正常性バイアスにかかっているのではないしょうか。
変化の波はどこの業界にも押し寄せております。10年後AIによってなくなる職種が挙げられたことは記憶に新しいです。
加えて「2030年には今の子供たちの65%がまだ存在していない職業につくだろう」とも言われております。
我々は、今の状況を「対岸の火事」として人ごとのように見るのではなくこの荒波に立ち向かう強さを持たなければならないのです。
荒波を乗りこなすために
荒波を乗りこなすために、必要なことが自己選択だと考えております。
何も私は大企業から離れて自分のスキルを徹底的に身につけろ!ということを喧伝したいわけではありません。
いろんな道がある中で、自分がその企業に勤めること主体的に選びとっている状態でないと、何かあったと気にはすでに手遅れになっている状態になってしまっているとお伝えしたいのです。
大企業だから、安定しているから、は他人に選択権を委ねている状況に他ならず、結局変化の激しい時代の判断を自ら放棄している状態に他なりません。
だからこそ、ご自身がしたいこと、目指したい姿を自信がとれる選択肢の中から判断・選択していただきたいのです。
私もまだ未熟なところが多々ありますので、皆様と一緒に自己選択ができる社会を作りあげたいと思っております。
引き続きよろしくお願いいたします。